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【聲の形】作者が『全員嫌い!』と言った理由がすごい!キャラ誕生の秘話

深くてやばい!
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「聲の形(こえのかたち)」のキャラについての作者へのインタビュー。

作者は『登場キャラ全員、嫌い』と語りました。

そこに隠された真意には「なるほど!」な理由が!

憑依型作者と称された聲の形の作者・大今良時さんならではの【キャラ作り】からわかります。

読み手の感情がたかぶるようなキャラが誕生した理由とは?一体どんなキャラが登場しているのか!



作者がキャラを「全員嫌い」と公言した理由

大今先生が一番好きなのは誰ですか?という質問に対して
大今「うーん……みんな嫌いです」「だって、私は作者だから。神だから。彼らをどうとでも出来てしまうので、「誰を好き」みたいなことは考えられないんです。どのキャラクターも「自分の分身」だと思って丁寧に書きましたが、だからこそ、私の主観がどのキャラにも入ってしまうので。それは、なんだか気持ち悪い感覚でした」
(週刊少年マガジン 2014年51号より)

つまり、どのキャラクターが好きか嫌いかではない。

すべてが自分の分身として好きでもあり、嫌いでもある。

いうなれば、好きとか嫌いといった感情を持ち込むことが

『キャラクター達らしさ(個性)』をなくしてしまうと知っているのだと思います。

それこそが、この「全員嫌い」に隠された真の意味なのではないでしょうか?

このインタビュー記事を読んでみてください!

(漫画を描くときに)特定の誰かをモデルにしているというよりは、どのキャラクターも自分の分身という感覚です。「こういうタイプの人、いたな」だけで描くことはなくて、そのシーンでどういう精神状態なのかをとことん突き詰めて、憑依して描くようにしています。

引用元:Febr・大今良時インタビュー①

私は「憑依して描く」というのはとてもしっくりくる表現だと思いました。

モデル云々ではなく『想い入れ』をしてしまった瞬間、

それは作者の感情や概念から生み出されたキャラになってしまうんです。

キャラクターが生き生きしているということは、意思があり、リアルでもあるということ。

キャラ本人がわからないことや、うまく扱えない感情があるからこそ等身大。

それを、作者目線でわかりやすく表現してしまったらどうでしょう?

たしかに、説明してもらえてるのと同じで読み手はわかりやすいかもしれない。

しかし、それはキャラ本人の感情ではないですよね。

それって、子供が感じたことを大人が脚色してしまうのと似ている気がします。

なんとなくの言葉や、綺麗にまとめるためのものではなく。

本人がわからないことは、わからないまま「そういう状況がある」という等身大を描けるすごさ。

実は私にはカルチャーショックでした。

 

私にとって、作者の大今先生は『型にはまらない正直な人

というイメージが大きかったです。

受け手側の年齢層や人によっては屈折してると感じる人もいるかもしれません。

しかし、「書きたいものを書く」というポリシーをぶらさない、まっすぐさ。

それが、この作品にも表れているのかなと思います。

 

「右にならえ」を求められることが多かった私には、良い意味で衝撃的でした。

真っすぐな感性で描かれているリアルな作品。

だからこそ、主人公たちと同じ世代や、どこか同じ思いを抱えている人は、惹きこまれ、共感するのではないでしょうか?



聲の形のキャラを解説!

聲の形には個性的にみえるキャラクターも多く登場します。

どのキャラにも複雑な心理やリアルな感情、そして成長過程があります。

見てる側は映画だとわかっていても、嫌悪感を感じたり、イライラしながらも見てしまう。

「なんで?おかしいでしょ!」

とツッコミを入れたくなることも多かったです。

しかし、よくよく見回してみれば、むしろ自分の周りにいる子の等身大のように感じられました。

どんなところに共感できるのか、どんな性格や個性のキャラがいるのか。

次の章からは聲の形に登場する、メインキャラをピックアップして紹介します!

 

川井:嫌われクズキャラ?

聲の形で『許せない!』と一番嫌われ、イラつかれたキャラかもしれません。

川井みき詳しいキャラ紹介こちら

嫌われる理由やいじめられるシーンについても言及しています。

聲の形/川井は最後にいじめられる?嫌われてる理由

 

植野:かわいい?嫌い?不器用だけど共感できる

植野直花(うえのなおか)はまっすぐで、はっきりものをいうタイプ。

主人公の硝子に対してきつい態度をとります。

アニメ映画の後半で、その真意がわかります。

言いたいことはわかるし、間違ってないけどやり方間違えたタイプですね。

将也に好意を抱いてることはわかります。

さらっと気付かないフリしながら将也にバイト先のチラシをわたしていたり可愛いところも。

なのに、全く伝わってないどころか、硝子と植野のやりとりで、逆に苦手意識を持たれてしまう。

あっけらかんと素直なところがあるせいか、

いじめっ子のイメージよりも恋に不器用で切ない子。

という方向で共感をうけている印象です。



ゆずる:西宮結弦(にしみやゆずる)

ゆずるは硝子を守ることが使命になっていて、男の子の恰好や言葉遣いをしている硝子の妹

いつもカメラを持っていて虫や死体の写真を撮っていました。

もちろん単なる趣味や不登校のゆがみなどではなく、深く切ない理由があります。

ゆずるのキャラ紹介は別記事で詳しくまとめています。

聲の形(こえのかたち)ゆずるのキャラ考察!

硝子が言いなりになりやすい反面、ゆづるは母親に言いたいことをしっかり言っていました。

あまり流されるような弱さがない分、独特の感性が周囲と馴染めないのもわかる気がします。

ゆづるの性別や年齢だけでなく、抱える使命感、切ない想いなども丸ごと考察しています。

是非、別記事も併せてご覧ください。



島田:将也を助けたシーン

映画では将也が自殺未遂しようとした硝子を助ける代わりに自分が川に落ちてしまいます。

その時に将也を引っ張り上げ助けたのは島田たちでした。

映画では、終盤で植野が「黙ってろって言われたけど」といって教えに来た程度。

はっきりしたシーンは描かれていません。

ええ!けっこう重要なシーンなのに?と思った人もいますよね。

しかし、よく見るとヒントがあります。

将也が病院で目を覚ます直前、硝子が見た夢の回想シーンです。

救急車を目で送る、ずぶ濡れの島田と広瀬が映し出されるカットが入っています。

夢と繋がっているためわかりにくいですが、これは、花火の日、硝子がみた景色の回想でしょう。

コミック、7巻にはその様子がもう少し詳しく語られています。

花火大会で将也の姿を見かけ、面白そうだからついて行った。

そしたら将也が落ちてきたのでビックリして助けた。

という流れが書かれています。

いじめたり、助けたり

島田の考え、行動が良くわからない…

と言う人も多いかもしれませんね。

とらえかた1つでいかようにでも変化してしまうもの。

島田は、淡々と見えて、心の奥にやり過ごせない葛藤を一番持っているタイプかもしれません。

これは私の主観ですが…

頭もよくて感受性も高い点がマイナス部分に反応して人間性や感情が作られてしまった。

大人に絶望し、逆に手玉に取らんとするような冷えた感情を抱えているようにも感じます。

将也を中心としたいじめに加担した男子生徒。当初は将也と仲が良く、共に硝子をいじめていた。しかし将也の幼稚さやいじめをすることには思うところがあったことが後に示唆されており、いじめ発覚後は将也を裏切る形でいじめの対象とする。育ちが良く、家の束縛が厳しいらしく、将也の自由奔放さが彼にとって癒しになっていた。将也のいじめに対しては一応ではあるが諌めていたこともあり、状況を冷静に判断出来るだけのずる賢さを持っている。引用元:Wikipedia

島田一旗(しまだかずき)は、小学校で将也をいじめた張本人。

最初、将也が硝子をいじめていた時、主犯格ではないものの、止めることもなく加担していました。

教頭が出てくるほど問題が大きくなり、

将也は担任先生から「おまえだろ!」と、怒りの言葉をぶつけられます。

その時、「島田も一緒にやったじゃん!」と言われたことで態度が一転。

将也が硝子にしていたのと同じことを島田は将也にしはじめます。

もし、本人の意識が「自分は硝子をいじめてない(見てただけだ)」だとすると、

将也を同じ目に合わせることで自分の正当性や間違った正義感を描いているように感じました。

しかし、島田は良くも悪くも冷静で頭が良い子と言うイメージが強いです。

どこを味方につけて、どう動けば一番自分が良い位置にいられるかを知っている。

自分にとって癒しでもあった将也が、硝子に興味を抱いたことに対しての小さな不満。

友達でありながら、どこか将也を下に見ているようにも感じました。

もう1つの考察として、

責任転嫁型の担任(私は一番の問題だと思った)の、性質を読み取っていたとしたら…

将也へのいじめによって「自分は担任側の人間である」というアピールをしたとも言えそうです。

これであれば、島田の狡猾さがよく表現されているようにも感じます。

 

島田なりの「いじめ」と言うことに対する責任の取り方(取らせ方)だったのか?

自分を巻き添えにしようとした将也に裏切りを感じていじめだしたのか?

自分の正当性をアピールして味方を増やすことに徹したのか?

 

どの視点でみても、私が、島田の根本にあると感じたのは、

自分は将也に「裏切られたのだ」「こんな奴に」という自分勝手な意識を持っていること。

そのため、将也に対して自分勝手な視点からの行動をぶつけているように思えました。

ただ、島田自身、うまく言えなくても、どこか自分でもわかっている。

「そうじゃない」って、

自分でもわかっているのに止められない歪さ(いびつさ)も感じたんですよね。



永束:いいやつ?うざいやつ?

永束友宏(ながつかともひろ)は高校になった将也の久々の友達。

高校で初めて「バツマーク」が顔から外れている人物です。

(将也は不信感を感じたり、心を閉ざしている人の顔にはバツマークが貼りつきます)

永束は上級生に自転車を取られそうになっていたところを将也が助けたことで懐き始めます。

高校で将也が仲間を取り戻すきっかけになったキャラ。

よそよそしい将也に、ぐいぐい友達になりに来きています。

将也を励ましたり応援したり、一番いいやつ~といった印象ですが。

最初いつも一人です。

その理由は、違う見方をすると「かなり強引な性格」だからかもしれませんね。

確かに、永束君は見栄っぱりで、自己陶酔感のような誇張が強い部分があるともいえます。

そこが悪目立ちすると、周りはウザイと思ってしまい離れてしまうのかもしれません。

でも、永束は自分がヒーローではないことをわかっていて、ヒーローになろうとしている。

強がりとも、堂々としているとも思えるけど、共感できる人多いと思います。

私が永束くんで一番印象的なのは、

将也の心の奥深くにあった「人間不信」になっていた想いがあふれた時のこと。

自分の傷によって、相手が傷つくような言い方がとめられない将也に、

傷つきながらも「長い人生でそういうときもある」と伝え、信じ切ろうとしたこと。

傷ついたことある人間が、もう一度誰かを信頼しようと決めることが出来たら強い。

そんな言葉が浮かんでくるようでした。

個性やアクの強さは人それぞれの好みでもあると思います。

でも、永束のまっすぐなカッコつけが人を救うことだってあるのです。



聲の形キャラ考察まとめ

聲の形に登場するキャラクターは、個性豊かです。

体が不自由な子もいれば、心が不自由な子もいる。

どこかとがって見える子もいます。

どの子も障害のあるなしにかかわらず

不器用で、幼くて、正直で…。

見回せば、自分の周りにいる子の等身大のようにも感じました。

どこか不器用で、幼くて、まっすぐすぎるキャラクター達。

私は、こんなに多くの人が反応するのは、キャラが嫌いなわけじゃないかもしれないと思いました。

どんな経験であれ、自分の心の中にあった後悔や共感が呼び起されているように感じるのです。。

そう、それだけ、この作品は「とてもリアルだ」ということ。

学校の対応、環境の変化。

それぞれのキャラクターが感じ動くこと。

そのどれもがとても身近でリアルです。

近い状況になったことがあれば、感情移入してしまう。

隠したいくらい似た経験があれば見ていられない。

色々な感情や思考が飛び出してきます。

でもね、何も感じないことの方が問題に思えるんです。

無関心ってことですからね。

「今どきの子は…」「あの子は〇〇だ…」

と呟く前に、あるがままを受け止めて、理解できないこともある。と知ってほしい。

そう思わせる作品でした。

聲の形(こえのかたち)綺麗ごとだけじゃない世界です。

その歪さ(いびつさ)の中から成長していく過程。

彼らの世界をイキイキと生きてるキャラ達がとても魅力的です。



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