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聲の形がひどいと評価がわかれた理由。最終話の内容はどんな話?

本当にひどい?
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京アニの映画「聲の形(こえのかたち)」の評価はひどいとか胸糞悪いというも多いですです。

いじめを軸に見た人がひどいと感じた理由には、もっともな部分も見られました。

しかし、私が最後まで観終わった感想は少し違う視点でした。

実は、ひどい映画というだけではない「聲の形」を考察します。



「聲の形」がひどいと感じる理由

映画で「聲の形」を見たとき、ひどいと感じる理由は大きく3つ。

小学校時代の主人公を取り巻く環境に救いが見えないこと。

いじめへの発展や周りの環境がリアルに感じ取れたこと。

登場する全員が『悪い』を他人のせいにしていること。

ひとつずつ、アニメのシーンに合わせて解説していきます。

年齢、状況、によって見ること感じることが違うかもしれませんが、

それぞれの視点を少し変えると見えてくるものがあります。

 

硝子(しょうこ)の学校での環境。

小学校時代の主人公を取り巻く環境や対応に救いが見えないことが1つあげられます。

物語は耳が聞こえない女の子が転入してきたことで始まります。

耳が不自由な女の子をいじめる将也。

いじめの状況に加勢する上野。

見てるだけで上辺だけ「やめなよ」という川井。

最初の段階で親から連絡がくるまで手助けひとつしない担任と学校。

そして、一転して今度は、将也をいじめだす島田やクラスメイト達が描かれていきます。

 

こんなことが…と、子供達も担任にも驚きます。

確かに、担任の経験不足や余裕のなさがあるのかもしれません。

国語の朗読や音楽の時間の配慮の薄さから子供たちは面白がったり嫌味を言うようになります。

担任であれば耳が聞こえない話せないとわかっているはずです。

出来ない部分、難しい部分を補うことは、特別扱いや差別とは全く別物なのに。

と感じてしまいました。

「母親から電話が来たから」と言って教頭の態度も然り。

問題が公になるまで手が入らないと思うと、相当にひどく感じてしまいます。

無関心ともとれる形だけの対応に見えなくもありません。

担任は見ていても報告すらあげられないのか?と愕然とする人もいるのではないでしょうか?

しかし、それとは逆に時間も余裕も取り付く島もない状況を相手に、これ以上どうしたらいいんだ!

と言いたい気持ちを感じ取った人もいるかもしれません。

全てではないにせよ、現代のリアルな学校の問題点が浮き彫りにされたように感じます。



いじめへの流れがリアル

将也は最初、からかい半分でガラスにちょっかいかけてきます。

しかし、「自分をださないことに必死」な硝子にだんだん苛立ちを感じ始めます。

行動はエスカレートしていき、隣の席の子、仲の良い子…とクラスをまきこんでいきます。

いじめへの発展や周りも加害に回る状態がリアルに感じ取れること。

この点も、ひどいと感じる大きな要素ではないでしょうか。

 

いじめの連鎖と無責任さ

登場する全員がどこかで『悪い』を他人のせいにしていること。

私的に胸糞悪かった大きなポイントでした。

加勢なんてしてませんって顔で見て見ぬふり。

「やめなよ~。やりすぎ~」

って言ってた女子、止める気あんのか?と正直思いました。

誰一人、自分の事として反省しやしません。

どころか、ターゲットやシチュエーションを変えて同じことが繰り返されていきます。

皆が「自分事」として考えられたら。

誰かが止めてくれてたら…。

学校でも、硝子を一人にしない環境があったら。

簡単に手のひらを返し、同じことを繰り返していると気付いてくれたら…。

そう、考えるとやるせない気持ちになってしまいます。



「聲の形」はいじめを美化している?

高校生になった将也は硝子に小学生の時のことを謝り、友達になれるか?と告げます。

自分がいじめられる側となり、耳の聞こえない硝子への贖罪から手話を身に着けていた将也。

硝子はためらいなく許し、手を差し伸べているようにも見えました。

いじめっこが、自分もいじめられっこになり、気持ちがわかった。

いじめていた女の子に謝り許してもらおうとする。

それをきっかけに、孤立していたいじめっ子の将也が友達を作り始める。

最後は、仲間として和解した。

というシーンがあるため、

いじめを美化している。と表現されていた方もいました。

たしかに、この表面層の1枚だけだといじめを美化しているように感じてしまうかもしれません。

公開からしばらく、強烈に賛否両論があったと記憶しています。
特に「(いじめ)加害者を美化してる」といったマイナス批評が多く目に付きましたが、トラウマを喚起されてしまった当事者でないならば、表層的でもったいない見方だと思います。

引用元:映画.com

也の、気持ちはわからないでもないが、

本意はどうであれ、結果としてあれだけ強烈にいじめていた将也。

簡単に同調して、いじめに加担していたクラスメイト達。

小学生が高校生になったとて、そんな簡単な物じゃない!

美談で終わらすな!

という感想を持たれることももっともです。

しかし、この映画はいじめを美化などしてはいないと思うんです。

なぜなら、「いじめがテーマの主軸」ではないからです。

いじめの問題提起や因果応報の物語ではなく

むしろ、もっと、未熟で、不器用な部分のもどかしさが、描写されています。



映画「聲の形」の最後。ラストまで見てほしい理由。

確かに冒頭の部分は相当に胸糞悪く、ひどいように感じました。

しかし、最後まで見てほしいと感じた理由は

伝えることの難しさをテーマに、己の未熟さと向き合わされる物語だからです。

 

硝子が自らの命を落とそうとした時、助けようとした将也は

「逃げてばかりの自分は変わるから、硝子を助けるための力が欲しい」と願います。

最後のシーンで、学園祭を皆でまわることを提案した将也。

宣言どおり、将也は変わることに一歩踏み出します。

それまで目を背けていた人の声と目に向き合おうとします。

自分の心の中、耳をふさいでいた手を外し、目を伏せることをやめます。

それまで見えていた人々の顔に貼りついていたバツマークがはがれ落ち、本来の声が戻ってきます。

その瞬間、将也の涙から涙があふれてきます。

この涙は、離れてしまった、仲間がまた仲良くなった喜びではありません。

自分へのいじめやトラウマから解放された「うれし涙」でもないと思えました。

この涙は、将也自身が、一番弱く嫌いだった自分を真正面から受け止めたこと。

その変化から、周りの声や顔が自分にちゃんと届くようになったことへの安堵だと感じました。

あれほどに、ひどく勝手に思えたキャラクターたち。

ラストシーンではいびつながら、皆、自分と向き合うことに目を向けていきます。



聲の形の最終話はどうなる?

映画のラストについては、前章でまとめました。

では、原作漫画の最終回はどうなるのか?

漫画では全員が成人し、成人式での様子が描かれています。

最終話、成人式のあと、将也と硝子が同窓会の会場に向かおうとします。

2人にしてみれば、状況や時期は違うものの、自分をいじめていたかつての同級生に会うわけです。

2人とも過去を思い出し、ドアをあけるのを一瞬ためらいます。

しかし、将也は「違う可能性」へと気持ちを切り替え、硝子を気遣います。

2人が笑顔になって扉に手を掛ける所で物語は閉じられます。

いじめの物語としてみてしまうと、なんの解決もされてないように感じます。

しかし、そうではなく

「人との関わり合い」「自分を受け入れて成長する」というテーマでとらえると、

これまでに2人が体験し乗り越えてきた流れや成長を感じさせるラストになっています。

 

聲の形はどこで見れる?

映画「聲の形」は204年8月現在、Amazonプライムで配信

しています。

追加料金なく見ることができます。

初回初月無料体験などもありますので、すぐに見てみたいという人はチェックしてみてくださいね。

 

原作漫画については、全7巻の出版がされています。

各漫画サイトで購入が可能ですが、全巻無料で読むことはできません。

中でも一番お得に読めるのは【ebookjapan】でした。

クーポンを使うと70%オフの1294円(✻2024年4月時点)で読めます!

聲の形の配信状況 (※全て税込)

ebookjapan/1,294円(6冊まで全巻70%オフ)
Amebaマンガ/実質1,617円(100冊まで全巻50%還元
コミックシーモア/2,411円(1冊目70%オフ月額登録で全額還元)
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引用元:くらしか

クーポンの取得や割引などは適応条件もあります。

始めて使う人は条件等をしっかり読んで楽しんでくださいね!

「聲の形」をみた感想まとめ

少なくとも、この映画は「いじめ」が主軸ではないように思えます。

人との距離感の変化や、わかり合うことの難しさを純粋なまでに描写した映画だと思います

みんな正しくそしてみんな嘘つきで勇気

だが、これこそが人間。(略) (映画.comレビューより引用)

聲の形と言う映画は、いじめっこの「因果応報」の物語として見ると伝わりにくい部分があります。

人間の気持ちの複雑さを主軸に「自己受容=自他を尊重しあうこと」を切り出した作品。

誰しもが抱える人間の難しさ」目を向けるきっかけの作品。

といった視点で見てみてほしいなと思いました。

未成熟で未発達な人間の愚かさ。

正直すぎるというには不器用。

大人から見たら不可解な行動に隠されたもどかしさ。

しかし、これは大なり小なり、誰でもが目の当たりにする可能性がある物語なのです。

日々のワンシーンから切り取られたけに見えて、深く描かれている物語です。

ひどいと言いたい気持ちもわかるけれど、それだけではない。

そう感じることのできた、アニメ映画でした。



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