「ルーシー」映画を考察、解説します!
最後不明な最後や覚醒レベルの脳について、あらすじも交えて考察しました!
映画「ルーシー」ネタバレ解説!意味不明と言われる理由3選
ルーシーをみて「意味がわからない!」と言われるのは大きく3つ!
前半はネタバレを含んでいます。
ネタバレなしで読みたい方は『ネタバレなしのであらすじ考察』の章をどうぞ!
① 超共感覚の世界観
人間らしさと引き換えに、加速する脳の覚醒レベル。そのヴィジョンや感覚の描写が独特です。人間の脳を覚醒させる新薬の運び屋を頼まれたルーシー。
運ぶだけのはずが、拉致されて目覚めたらお腹に手術跡。
意図せず、危険な新薬の運び屋になってしまいます。
腹が立ってるルーシーの態度の悪さに届け先の手下は怒ります。
こともあろうか薬が入っている腹部をけとばされてしまいます。
途端に、ルーシーの体内で薬の袋が破れ吸収を始めてしまいます。
意図せず、人間の脳を覚醒させる薬を取り込んでしまうルーシー。
覚醒レベルがあがってくことで超人的な能力を手に入れていきます。
ルーシーの脳は加速的に進化。
10%、20%、30%…と覚醒していきます。
覚醒するにつれ、街ゆく人の携帯の会話、つまりデーターが可視化されて内容がわかったり。
人や物を浮かせられるようになったり。
通常とは異なった感覚を描き出しています。
耳で聞こえると思っている音が、特定の色や形として認識できたりする『共感覚』に近い覚醒を始めていきます。
その共感覚であり、さらに超感覚へと覚醒していく様子の意味がわからないと感じる人もいるようです。
日常で当たり前だと思っていることと、全く違う世界です。
どう理解したらいいのかわかりにくく、共感しにくいかもと感じました。
② ストーリー展開
前半はルーシーの覚醒していく流れです。
覚醒するとどんな世界が待っているのかにドキドキ。
覚醒段階に面白みを感じていると、急にマフィアとの撃戦が始まります。
物語としてはちゃんと話はつながってはいるのですが。
後半の展開と終了までがあっけなく感じて
『で?だから何だったの?』
『いきなり、何!?』
と、意味が分からないと感じる人もいたようです。
また、覚醒する過程での反作用的なものや人との関係性についての描写が少なく感じました。
なんでかよくわからないまま、さらっと流されてしまうもったいなさを感じます。
ゆえに、全体像やせっかくのテーマが見えにくいとも思いました。
手術してすぐに動き回らされたり、警察に拘束される運び手とそうでない運び手がいたり、ちぐはぐな流れに意識をとられてしまうこともあるので、映画のどこに、何の意味があったのかわからないと感じてしまうかもしれませんね。
③ ラストシーン!ルーシーの最後は?
脳科学者の研究室において、残りのすべての袋に入った新薬をルーシーは体に取り込んでしまう。そして、ルーシーの脳の使用率が段々と100%に近づいていく。(中略)
ドラッグをまだあるものと思ってマフィアが研究室に警察との間で撃戦を繰り返しながら接近してくる。
ルーシーの脳の使用率が100%を達成したときルーシーは消えてしまう。
”I am everywhre. (私はどこにでもいる)” という言葉を残してストーリーは終わる。
引用元:映画ウォッチ
ラストシーンが一番、意味不明と感じる人が多いのではないでしょうか?
予想通り、最後、ルーシーの脳は100%の覚醒に到達します。
時同じくして、薬を奪還しに来たマフィアと警察の抗争が始まる中、ルーシーは突然消えてしまうんです!
皆が混乱している中、メールが一通。
ルーシーからのメッセージが届きます。
ここで、多くの人が疑問を抱えるポイントが!
・ルーシーはどこに行ったの?
・I am everywhre. (私はどこにでもいる)の意味は?
と、多くの人が一番疑問に思うところのようです。
覚醒が進み、感情を失い人間として破滅にも見えるルーシー。
しかし、超・能力は止まらない。
脅威と期待が入り混じった矢先に、ふっと消えてしまう。
脳の覚醒が100%になったのに、なんで消えちゃうの!?
そう感じますよね?
頭にハテナが浮かぶ意味不明なラストシーン。
なぜなのか、次の章で考察します!
意味不明な最後のシーンをネタバレ解説!
ズバリ!脳の覚醒が100%になった時に、人は『人間』でなくなる。
これは、スピリチュアルや量子力学だけでなく、右脳の話をかじっている人は理解しやすいと思いました。
脳の覚醒において、人間の脳で使われているのは10%
人間が予測できる範囲、使いこなせていると思っている範囲なんてたった1割です。
左脳が解放されていくと、超高速の計算や理解能力、段取りや手順などの行動指示も高くなります。
右脳が解放されていくと、超感覚、直観的動作や感受性が高くなります。
全てを超越した時、素粒子の世界を体感したのではないでしょうか?
肉体はもちろん、物質を構成する最小単位が素粒子です。
私はルーシーの脳が覚醒しきった時、
時間も距離も個体(物質)としての境界などに制限がなくなったのだと思いました。
何の境界線も感情の制約もなく、あるけれど目には見えない粒子の粒。
ルーシーはルーシーという人間を超えます。
1つの時間軸の流れ世界に縛られているのが今の人間です。
素粒子になった時、ルーシーは存在しているけれど個としての存在ではなくなった。
私はルーシーは物質を超えた広い『全てのそのもの』になったのだと思いました。
肉体を超越しているので、見えず声も届きません。
ルーシーの状態と近い存在である何かを使う必要があります。
それが、電波でありデーターです。
電波、電気信号として送信できて、人間が受け取り、理解できるもの…
そう、携帯ですね!
だから『I am everywhre. (私はどこにでもいる)』と携帯にメッセージが送られてきたのでしょう。
どの世界にも同時に存在しうる状態。
在るけど目に見えず感じる世界。
私はルーシーの物質を超えた状態は、魂とか創造の原点といった神の領域に近いような気がします。
100%の覚醒は、私たちが思っている「人間」ではなくなります。
不便も不満もない世界では、感情も行動も願望すら不必要だからです。
極限までいくよりは、程よく覚醒してるくらいが「人間」としては、一番使い勝手がいいんだな…。
私はルーシーを観て、人間の欲望の本質さに妙に納得してしまいました。
次では、覚醒レベルと脳の関係について、どうなっていったのかも考察します!
「LUCY/ルーシー」脳の覚醒レベルを解説!
まず、脳の覚醒による異能力は8個ありました。
①爆発的な記憶力・学習能力
②他人の脳や身体へのアクセス(記憶や体内組織の情報へアクセス可能、操ることができる)
③感覚の麻痺(痛覚や感情の喪失)
④テレキネシス
⑤テレポーテーション(時間と空間の両方)
⑥予知能力(全ての原理を理解することで先に起こることが分かる?)
⑦磁気や電波を操る(通信データの可視化含む)
⑧物質からの解放(肉体として存在しなくなる/量子エネルギーへの変換→別の存在への返還)
引用元:https://33press.com/
この8個の異能力を3段階に分けてみます。
爆発的な記憶力・学習能力と、他人の脳や身体へのアクセス、感覚の麻痺。
この辺りは左脳の全開、右脳の解放という感じでしょうか。
超感覚、共感覚がMAXになっていくと思えばとらえやすいですね。
予知能力、テレキネシス、テレポーテーション。
ここら辺から、人知を超えてきますね。
境界線や制限を超えた世界です。
磁器や電波を操り、物質からの解放。
これは究極ですね。
人間としてのすべての制約を超えるわけです。
そもそも「肉体」は目に見える代表格。
私たちの固定概念を作り上げる、最たるものだと思いませんか?
覚醒レベルを上げ続けた脳は、全てを超越し『全て』になります。
全てがある=全てにおいての制約がない
何とも謎かけみたいですね。
私は、悟りでいうところの「空(くう)」の世界を思い起こしました。
「ルーシー」映画を考察!ネタバレなしのあらすじと考察!
スカーレット・ヨハンソンとリュック・ベッソン監督が初タッグを組んだサイキックアクション。
ごく普通の生活を送っていた女性ルーシーは、台北のホテルでマフィアの闇取引に巻き込まれてしまう。
マフィアは、人間の体内にある物質を埋め込み、その人間を海外に送り出すことで物質の密輸を行おうとしていたが、ルーシーの体の中でその物質が漏れ出すアクシデントが発生。
その影響により、普通の人間なら全体の10%しか機能していないと言われる脳の機能が、徐々に覚醒していく。
脳の覚醒率が上がるに従い、超人的な力が解放されていくルーシーは、自分と同じような人間を二度と生み出さないためにも、マフィアの計画を阻止するために動き始める。
ごく普通の女性が、ある物質によって脳が覚醒し超人化してしまいます。
「脳が覚醒して、超人的な能力が手に入る!」
と聞いたら、なんだかとても便利そう。
なのに、なぜ、ルーシーは二度と同じ人を生み出さないようにしたいと考えたのか?
脳の覚醒レベルが上がることで、ルーシーはどう変化していくのか?
また、主人公ルーシーを演じたスカーレット・ヨハンソンの演技も見どころの1つです!
脳が覚醒が進むにつれ、感情がなくなっていく段階を上手にとらえて表現しています。
未知なる脳の可能性を描いた、その着眼点が面白い!
全く解明されていない脳。だからこそ、その可能性を理論と見事なCG技術で描いたリュック・ベッソン監督は、流石です!
脳の機能が20%、30%、40%…100%と覚醒。最後は、想像だにしない展開に!
引用元:映画.com(うさぎさんの感想より)
私は、「LUCY」という映画は、超世界を表現している作品だなと感じました。
人間の欲と欲が生み出した業(ごう)。
極限にたどり着いたときの人間の行く末。
脳科学における可能性と倫理や道徳といった問題。
相反する2つが上手に表現されています。
人が使いこなせる脳の10%をこえるということは。
人間として制御できない未知の領域での100%です。
少しゾクリとくるような覚醒ストーリー。
是非、ご自分の目でも楽しんで観てくださいね!
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