千と千尋の神隠しに登場する、リン。
正体が人間なのか白狐なのか?と話題になっています。
裏設定からリンの正体を解説、リンが正体不明でありつづける理由も徹底考察します。
千と千尋の神隠し|リンの正体は人間なのか?
千と千尋の神隠しに登場するリンの正体は人間なのか考察に迷う理由は、
ズバリ!!あの油屋(あぶらや)の中で「まともな感覚を持った」存在だから。
リンは、千尋に対して、最初は「どんくさいね!」なんてキツい口調。
けれど、千尋が頑張る姿を見て、おにぎりを差し入れしてくれたり、湯婆婆の理不尽から守ってくれたりします。
その姿はまるで人間。
私たちが社会で出会うような「頼れる姉御肌の先輩」っぽいですよね。
だから、あんなにおどろおどろしいキャラしかいない油屋の中で、千尋みたいに人間なんじゃないの?と思いがちなんです。
しかし、物語をよく観察してみてください。
彼女の正体には、いくつか違和感を感じられる点があるんです。
一番大きいのが、あの姉御肌というか、人間臭さ!
まず、油屋で働く従業員たちって、どちらかというと、わかりやすく妖怪っぽいですよね!
青蛙はカエルだし、きゃあきゃあ騒いでいる女衆はナメクジの擬人化された姿。
言われてみたら、人間だよなぁとは思わないです。
わかりやすいっちゃあ、わかりやすいんですが。
リンはどうでしょう?
一見、千尋と同じような人間の姿をしています。
考え方やセリフにもほかのキャラよりは厚みがあるように感じませんか?
実は、初期の設定資料や絵コンテに、リンの正体についてヒントが書かれているんです。
そこから、視聴者の間で最も有名な説として浮上してるのが「白狐(びゃっこ)説」です。
ところが、それ以外にも「イタチ」や「元人間」といった説も飛び交っているんです。
あんなに、人間臭くありながら、千尋と比べると、やっぱりどこか「人間」とは違う雰囲気を感じます。
なぜ、リンの正体だけ、断定されにくいのでしょうか?
その謎を解く鍵は、リンの「見た目」と「言葉」に隠されていました!
千と千尋の神隠し|リンの正体、裏設定は白狐?リンが何者かわからない理由を考察
リンの正体として最も有力視されている「白狐(びゃっこ)説」。
設定資料集にはハッキリと「白狐」という記述が見られるんです。

あれれ?
じゃあ、なぜ、
リンの正体が不明だと思われてるの?
リンの正体だけ、わかりにくい理由は2つ!
・リンの表情
・リンのセリフ。
・宮崎駿監督のインタビュー発言。
この3つによるんです。
リンの正体が何者かわからない理由①表情
顔の造形だけみたら、リンの切れ長で少し吊り上がった目。
シュッとした輪郭、そして身軽な動き。
そこから、私が感じたのは…。
「キツネなら、もっと妖艶だったり、化かしたりするイメージなのでは?」
リンは、他のわかりやすいキャラ達みたいに、おどろおどろしい雰囲気が微塵もありません。
言われてみれば、キツネを彷彿とさせそうですが、
千をかばったり、教えたりしているとき、誰よりも現実的でしっかりしている。
故に、他の妖怪たちに見られる自己中心的な感じが薄いんです。
そうすると、あのつり目の感じも、白狐ではなく、サバサバした人間の雰囲気に近いと感じてしまうのです。
リンの正体が何者かわからない理由②宮崎駿監督のインタビュー
なんと!!
宮崎駿監督はインタビューで「リンはイタチを擬人化したもの」と感じるような発言をしていたことがあるんです。
設定資料には「白狐」とあるにも関わらずイタチ?
狐とイタチって、そんなに似てないですよね…笑
似ていないのに、公式からの情報にある…。
そこから、「どっちなの?」という声が上がり、リンの正体に迷いが生まれたと思います。
う~ん…「小動物系で賢い生き物」がモデルになっているということなのでしょうか?
リンの正体が何者かわからない理由③セリフの違和感
そして、3つめ。
次の章でも詳しく考察しますが、
千とのやりとりした時のリンのセリフからにじみ出た違和感です。
それによって、動物や妖怪よりも、人間感が醸し出されているように思いました。
ここから、リンが他の妖怪たちとは違う。
白狐じゃないのかも?
という憶測が生まれたのだと感じました。
白狐というのは「神様の遣い」として知られています。
もしかしたら、油屋において、他の妖怪崩れよりも高度な存在として、「人間に近い形」へと適応した結果の姿として描かれているのかもしれません。
千と千尋の神隠し|リンの正体は元人間?セリフで推測
私がリンに人間っぽさを感じたのがこのセリフです。
「いつかあの街へ行くんだ。こんなところ絶対にやめてやる」
私にとって好きなシーンの一つなのですが、千尋とリンが、一緒にベランダでイモリの黒焼きを食べながら、遠くの街を眺める場面。
そこでリンが言ったセリフです。
他の妖怪キャラは、あんなにハッキリ、きっぱり、現実に叶えたい夢として語ることってないように思うんです。
「いつか海を渡って向こうの街へ」という言葉。
リンが抱いている切ない夢が投影されているようで、私はそこに人間味を感じたんです。
「現状に満足せず、いつか外の世界へ飛び出したい」という強い欲求。
カエルやナメクジを模している他の従業員にはあまり見られないですよね。
カエルたちは金(砂金)に目がくらんでいたり、食欲に支配されています。
リンは違います。
リンのセリフからわかるのは、短絡的な欲求だけで生きていない。
自由を求めて、自己実現を夢見ているということ。
これって、とても「人間的」な感情だと思いませんか?。
それ故に、浮上した説が、
「リンは元は人間だった説」です。
もしかして、リンも千尋と同じように、不思議な世界に迷い込んでしまった人間。
そして、同じように名前の一部を奪われ、長い年月、油屋にいるのでは…。
そう考えると、千尋に対して最初からどこか同情的な態度を取っていたこと。
生き残るための術を必死に教えようとしたことにも合点がいきます。
ただ、名前を取られたら記憶も段々なくなってしまうはず。
けれど、リンがあの強気な個性と理性が強かったとしたら、自分が別世界の人間だったことは忘れても夢を見ることは続いているのかもしれない…。
そんな風にも思えてくるのです。
だとしたら、リンは無意識に千尋の中に「かつての自分」を見ていたのかもしれません。
もちろん、これは私の想像です。
けれど、背景を想像しながら別の捉え方として映画を見直してみると、
あの、ぶっきらぼうなリンの優しさが、より一層深い人間味をもってるように感じてきませんか?
千と千尋の神隠し|リンの正体に意外な噂!?「口裂け女」や「死神」説を検証
リンの正体をネットで検索すると、たまに驚くような考察が出てきます!
「リンの正体は口裂け女だった!?」
なんていう、ちょっとホラーな説もありました。
あの真っ赤な口紅が印象的だから?
その口元で大きく笑う表情から連想されたのかもしれませんが…
リンなら、千尋に「私、きれい?」って聞くくらいの暇があったら、そんなことどうでもいいと言わんばかりに、さっさと腐れ神の掃除に行ってそう。笑
もう一つは、「死神説」なんていう考察もありました。
それは、千尋の指導員の役割りをしていたからのようですね。
指導員=導く役割
異世界で名前をとられた千尋の様子。
死後の世界を連想するシーン。
これらのイメージが合わさって「死の世界の先導者=死神」となったのでしょう。
けれど、私にとってはイメージが違うかも。
銭婆のところへ行く千尋を必死に心配して叫んでいたのです。
死神だったら立場は千尋側ではなく、湯婆婆よりのはず。
心配なんてしようもない気がするのです。
それに、あんなに美味しそうにイモリの黒焼きを食べていましたし。
食欲は人間の三大欲求の1つですからね(笑)
千と千尋の神隠し|リンの正体を裏設定の裏まで深読み考察!
さて、リンの正体を裏設定の裏まで読み解いて、「何者なのかわからないとされる、本当の理由を考察してみました。
「白狐説」「元人間説」「イタチ説」「死神説」など様々に語られているリン。
大事なのは、リンの正体が人間で在れ白狐であれ、リンはハクたちとともに「千尋の魂を救った恩人」である事に変わりないということ。
映画の終盤、千尋がハクを助けるために銭婆のもとへ旅立つシーン。
リンは「千、お前さんのこと、どんくさいって言ったけど、取り消すよ!」と大声で叫びます。
あの瞬間、私がリンと千尋の間に感じた「感覚」は、人間的な温かさや思いやりみたいな通い合うものでした。
リンはこの独特な空気感を出すために、必要な存在として登場している。
結論、リンの正体はそれが全てかもしれない。と感じました。
ハクのように「縁」が結ばれている不思議な世界観を表す存在とは少し違います。
もっと、人間に近い関係性。
ハクと千尋が物語的で幽玄の世界観だとしたら、リンとの関係性は人間界そのもの。
もっと身近な自分たちの世界観の投影に感じるのです。
大人の私は『千と千尋の神隠し』をみると、千尋の成長よりも、リンが通している「仕事人としての矜持」や「後輩への思いやり」といった人間界のルールに注視してしまったりするんですよね。
もしや、千が千尋であった世界との細いつながりを表してもいるのでは?
なんて思ってしまったのです(深読みしすぎ?笑)。
そんな理由から、リンの正体は、人間の近くで人間のように物事を知っている存在…としか思えないんですよね。
それが、白狐であろうと元人間であろうと、イタチであろうと…。
いずれにしても、リンの正体について、これだけ、極端な説が生まれるのは、リンには「役割とともに圧倒的な存在感がある」からなわけです。
特定の妖怪や怪談に当てはめきれないのに、リンの個性は際立っていました。
なのに、なぜ正体が何者かわからないままなのでしょう?
もしかしたら、リンの正体があやふやなままなのは話に無関係だからではなく、
視聴する私たちが、人間らしさと妖怪たちとの一線を感じ取り、無意識に「生」を投影できる存在という、これもまた先導的な側面があるからなのかも…。
そんな風に感じるのです。
さて、あなたは、リンの正体について、どんな側面を感じましたか?
もしかしたら、それは、あなたが周囲に望んでいる、「人間としての繋がり」や、人間としての「自分を忘れない」ための投影なのかもしれませんよ。


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