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エスターファーストキルをネタバレ考察!気まずいシーン、エスターは何がしたかった?

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『エスターファーストキル』をネタバレありで考察。

エスターは何がしたかったのか?実話なのか?

気まずいシーンやあらすじや映画に込められた意味も解説。



「エスターファーストキル」ネタバレありであらすじ考察!

エスターファーストキルの驚きな内容。ネタバレなしとありの両方で、あらすじを見ながら考察します!

まずはネタバレなしで。

エスターの原題は「Orphan(孤児)」

2007年、物語りの舞台はアメリカ。

タイトル通り、孤児であるエスターが主役です。

愛情深い一家に養子として迎え入れられることになったエスター。

幸せになっていくかと思いきや、一転!

エスターが邪悪な秘密を抱えていることが明らかになっていきます。

しかし、実はこの愛情深い一家にこそ秘密があったんです。

エスターの恐怖じみた行動が周囲を怯えさせていくサスペンスホラー。

ここからネタバレありになります。

本編を見てない方はご注意ください!

父、母、兄で暮らすオルブライト家。

オルブライト家にが4年前に6歳で行方不明となった愛娘エスターがいました。

娘の失踪事件に心を痛め続けていたオルブライト家。

ある日、行方不明になっていたエスターが保護されたという知らせが夫妻のもとに届きます。

奇跡のような出来事を手放しで喜ぶ一家。

再会したエスターは聡明で才能も豊かに成長していました

父親にもべったりのエスター。

幸せな時が戻ってきたと誰もが思っていました。

しかし、その裏には二重三重にかけられた思惑と恐怖の出来事が隠されていたんです。

実は保護されたエスターは「エスター」ではなかったのです。

精神病院から脱走をはかって逃亡したリーナという女性でした。

リーナは9~10歳程度の女の子にしか見えないけれど、実際には成人女性でした。

成長ホルモンの異常により、見た目が成長が止まってしまっていたのです。

リーナは、脱走の時に殺害した精神病院の療法士のパソコンを使って行方不明者リストを検索。

そこで、自分と外見がそっくりな少女エスターを見つけます。

リーナはエスターに成り代わることを思いつくのです。

エスターとして入り込み、金目の物を盗んで逃げるつもりでいたリーナ。

しかし、エスターの父親アレンに恋をしてしまいます。

予定に反してオルブライト家に居続けてしまうリーナ。

まっていたのは、とんでもない大どんでん返しだったのです。

 

前作の「エスター」では不気味さや、エスターの短絡的な思考回路と猟奇的な行動による怖さが描かれていました。

「エスターファーストキル」ではエスターが「エスター」となった背景、エストニアの精神病院から脱走するまでのことも細かく描かれています。

映画の序盤でエスターの秘密が明かされ、物語が進むうちに不気味さよりも、執着心の恐ろしさが際立っているように感じます。

執着心と恐怖から、息子の罪と自分の娘の死を隠ぺいした母親の狂気。

その事実を隠し通すために、自分の娘ではないとわかっていながら、素知らぬ顔で迎え入れるオルブライト家の母と兄。

エスターが偽物ではないか?と気付き始めた捜査官をの殺害を企てたエスターもですが、

娘として受け入れたリーナ(エスター)が、邪魔になると感じたら簡単に消してしまおうとする母親。

「やられる前にやる」の思考回路とそのサイコ感が相当に怖い。

オルブライト家で唯一、善人として描かれているのは父親くらいです。

エスターすら利用しようとした母親は、更に猟奇的。

オバケ的な怖さでなく、人の狂気に背筋がゾッと来ます。




『エスターファーストキル』気まずいシーンを考察。

映画の中でもかなり気まずいのが、養父を誘惑するシーンです。そこから読み解けたことを考察します。

前作「エスター」では義父を誘惑しようとしていたエスター。

今作「エスターファーストキル」でも父エレンを誘惑しようとしていました。

10歳程度に見えますが、エスターは成人女性です。

愛し方においても「家族愛」ではないものを求めているように思います。

中身が子供ではないのですから「愛される」ということが家族愛では止まらないのでしょう。

しかし、そこにあるのは純粋な愛情とは少し違う感じがしました。

「親の愛」を知ることができなかった子供のまま見た目だけが大人になり、寂しさを埋めるように求めていった結果。

優しくて愛情深い男性像が「父親」だったように感じるのです。

行動パターンが極端すぎてわかりにくいですが…

養父を誘惑しようとしたり、自分の要望を通すために邪魔なものを根こそぎ排除しようとするエスター。

エスターの猟奇的な行動は愛を渇望していたのかなと思いました。

健全ならば本来形成されていたはずの「親から受け取る愛情」がないまま育ち、特異な見た目も持つエスター。

親子愛と言うものがわからなかったのかもしれません。

本当は無条件の父親の庇護や愛情が欲しかったのではないでしょうか。

映画からも分かるとおりエスターと母親の関係もいびつです。

どこか、母娘ではなく「女同士」の対立が匂っているように感じるのです。

母に母性を求められず、「愛情」もよくわかっていないように思えます。

いずれにせよ、エスターの「愛する、受け取る」の方向性は相当にゆがんでいるように感じました。

「愛情」に飢えたエスターが本当に欲しいものが「無償で永続的な愛情」なのだとしたら。

恋愛感情とごちゃまぜになっていただけで、本当は自分を無条件に愛してくれる存在として、父親を求めたのかもしれませんよね。

 

エスターは何がしたかった?

エスターファーストキルを見ながら、

エスターは何がしたかった?

と、疑問に思いました。

母親目線でみるのと、エスター目線でみるのとでは大きく違ってきます。

それぞれの身勝手な理由で思い通りにならないものを破壊しまくっているところは、どちらにも共通していると思いますが。

エスターの目的

エスターの行動は、殺戮的なだけではないように感じました。

実年齢を詐称したりしていましたが愉快犯とは違いますよね。

エスターは何がしたかったのでしょうか?

エスターの本当の目的は愛されたかったのではないでしょうか?

当初は生きることであり、金銭目的であったように見えます。

しかし、新しい家族をもち、愛情を求めることに変化していきます。

自分が持つ過去の秘密を隠したのは、自分の存在を守りたかったから。

それもすべて「愛情新しい家族」がほしかったのだと思うのです。

母親トリシアの目的

トリシアの身勝手さは汚名を着て家族を失うことに耐えられなかったことに始まります。

残忍で乱暴な兄のガナーに殺されていた。母親のトリシアは息子まで醜聞で失うことを恐れてエスターの遺体を隠し、誘拐事件に見せかけたのだ。リーナから実は大人で指名手配犯だと聞いたトリシアは、バラさないことを条件に口封じした。引用元:Wikipedia

息子は残忍な性格で妹のエスターを殺してしまった張本人です。

しかし汚名を着て、娘を失い、息子まで無くすことに耐えられない母親のトリシアは、誘拐事件に仕立てあげ、エスターは行方不明として扱われてしまう。

そこに、4年もたって「娘が見つかった」と聞かされる。

当然、トリシアと息子はエスターが偽物と知っているわけですよ。

しかし、今更、翻せば、過去の事件も明るみに出てしまいます。

一番恐れていたことを避けるために、嘘をつきとおすことを選ぶトリシア。

リーナ自身から「別人」であることを知らされても、ばらさないことを条件に受け入れることを選びます。

トリシアにしてみれば、家族の平和を壊そうとする悪はエスターとしてやってきたリーナです。

リーナ自身も間違った愛情表現や身勝手な理由で自分から「愛や安心できる場所」を奪おうとする存在を排除しようとします。

エスターファーストキルは、それぞれの身勝手な狂気によって、思惑がずれた時に、悲惨な事件へと発展していきます。

しかし、どちらも奥底にあるのは「悲しさ」であるように感じます。

悲しいまでの欠乏感とある種の欲望。

埋めるために「何か」をさがし続けたという意味では、どちらも加害者であり被害者なのかもしれません。




エスターファーストキルをネタバレ考察!エスターは実話?

「エスターファーストキルも実話なのでしょうか?実はそれ以上に驚きの展開がまっている物語でした!

厳密にいうと「エスターファーストキル」元ネタとしての実話があるわけではありません。

しかし、エスターには『リアル・エスター』といえる、実在する事件の存在がありました。

元ネタじゃないってどういうこと?

『エスター』は2009年にアメリカで公開された映画。

「リアルエスター」と言われた実在する事件の存在は翌年2010年に明るみにでたのです。

それは、小人症のナタリアを引き取った夫妻の物語「ナタリア事件」です。

「ナタリア事件」の概要
バーネット夫妻が小人症の少女ナタリアを引き取る。
病院の検査で14歳より年上であると発覚。
ナタリアが“エスター”のような行動をとるように。
やっぱり大人だった!ナタリアの年齢は22歳。
2013年ナタリアが行方不明に
2019年バーネット夫妻が逮捕される 
引用元:ciatr

映画のエスターでも、入れ歯がバレないよう歯医者を拒否したり、体についた拘束具の跡を隠すためにリボンを巻いていたり、隠すような動作がたくさんありました。

エスターの見た目年齢のわりに大人びた発言があったり、相当に不審な点が多かったですよね。

エスターもナタリア事件も、どちらも実年齢との違和感が物語の進展の鍵になっていきます。

エスターの場合は、精神分析の時に医者をうまく取り込んで年齢を偽ったり、養母を悪者にするしたたかさがありました。

ナタリア自身は、測定結果が出てからの方が【リアルエスター】へと豹変していきます。

元ネタ、実話というより、むしろ、ナタリアの方がエスターに近寄って行ったように感じます。

ナタリアも周りの子に暴力を加えたり、母親のコーヒーに漂白剤を混入したり。

そのままではありませんがエスターと行動が似ています。

私もまさか、こんなにぞっとする事件があるとは知りませんでした。




エスターファーストキルをネタバレ考察!結末の感想

エスターファーストキルの結末は、ある意味で大どんでん返し。

サイコパス対サイコパスの知恵比べ的な展開へ。

ラストシーンは、血で血を洗う戦いが繰り広げられます。

エスターを邪魔に感じた母トリシアは、エスターを消そうとするし。

エスタはエスターで母を返り討ちにするし。

結局、兄も母も、父も、亡くなり、家も火事で全焼します。

オルブライト家は完全になくなってしまうのです。

生き残ったエスターの見た目は9歳の少女。

逮捕されることもなくエスターは警察に保護されます。

身寄りのない子どもとなったエスターは施設へと引き取られることになります。

そして、これが前作「エスター」の冒頭へと続いていきます。

エスターファーストキルは、エスターの2作目と思ってはいけない!

1作品目とは違った着眼点で、更なる【予想を裏切る展開】に仕上げています。

登場するメインキャラのゾッとするような人間の猟奇的怖さを描いている作品。

むしろ、エスターがエスターですらなかったところから驚き、どこまでも貪欲さだけに振り回され、ラストシーンまでの救いのなさにドン引きでした。

ホラーなのかサスペンスなのか?と問われれば、

私には、背景はサスペンス的、描写がホラー的。と言うイメージでした。

 

「エスター」の原題は「Orphan(孤児)」

タイトルからは想像もつかないストーリーでした。

全作品も観ている観客の期待を見事に裏切ることが話題になり、とても人気が出ました。

その「エスター」の展開をふまえつつ、前章としてつくられたのが『エスターファーストキル』です。

私がエスターファーストキルを観て、もっとも驚いたドンデン返しなポイント!

それは、善良に見えた夫妻が、実はエスターと同じサイコ側の人間だったということ。

『サイコパス対サイコパスといった図式で話が展開していきます。

個人的な考察にですが、

2作目は前作と同じ、イコホラーとして展開していく映画には思えませんでした。

むしろ、生々しい描写を中心とした「観客の期待を裏切る展開全力を注いだ映画なのかな?と言う感じがしました。

血が飛ぶシーンなど、相当なスプラッター感があるので、苦手な人も多いかもしれません。

エスターファーストキルの主役もエスターと同じ女優「イザベル・ファーマン」が演じています。

雰囲気自体は前作そのまま変わっていません。

エスターを見て、過去についても知りたくなった人にオススメです。




エスターファーストキルで怖いシーンは!

前作同様「怖いシーン」も多数、登場します。

描写として怖いシーンだけでなく、じっとりまとわりつくような底冷えするような怖さがあります。

描写としては、殺人シーンでの返り血や、人間の血で床が血の海になっているようなシーン。

高いところから落下して地面に頭を打ち付けるシーンなど、グロテスクなシーンも相変わらず盛りだくさん。

苦手な方は要注意です。

そしてそれ以上に、私が怖さを感じたのは、

「人間の執着心からくる猟奇的な思考と行動」でした。

恐気ではなく、狂気。

エスターは怖さの質が違うと思います。

オバケ的な怖さよりも、自分の身に近いところで、じっとり残る恐怖感が、強い気がします。




『エスターファーストキル』を考察!映画の意味

『エスターファーストキル』を通した映画の意味って何なのでしょう?

この映画には人間が本質的に恐れる2つの欲と、そこから引きづりこまれるのではないか?

という恐怖をあおるような何かを感じるのです。

 

ただ怖いだけのホラー映画ではありません。

愛情を求める人間の本能。

心の闇や心理的なトラウマ。

この2つは、人間の奥に潜む怖さを感じさせます。

空想的なホラー映画よりもむしろ怖い(汗)

「恐怖」という武器を使って、

植えつける側、植えつけられた側、両方の心の壊れっぷりを描いています。

だからこそ、余計にリアルで絡みつくような底冷え感を感じ取るのではないでしょうか?

映画が進むにつれてエスターの出自が明らかになっていきます。

個人的には、環境がエスターの性格や行動にどのような影響を与えたのか、改めて考えるきっかけになりました。

エスターがどのようにして、異常ともいえる行動をとるようになったのか?

その背景や心理的な部分を描くことで、ただのホラー映画としての作品ではなく、誰の心にもある幼少期のトラウマがもたらす影響について考えるきっかけを与えたかったように感じました。

ホラーが苦手な方にはオススメするのは気が引けますが、オバケ的なホラーとは違う恐怖を垣間見たい人には【エスターファーストキル】は底冷えするような人間の怖さを味わえると思います。



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