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「マイノリティ・リポート」映画の意味や矛盾を解説!プリコグの矛盾

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マイノリティ・リポートの映画で浮上した矛盾、ジョンが失明しなかった理由も考察

ジョンが見つけたプリコグの矛盾は正されるのか!?

原作と比べながら映画の意味も解説しています。




『マイノリティリポート』映画の矛盾を解説!

マイノリティ リポートという映画を見ると、見つかるのが『矛盾』

見れば見るほど、考察しやすく面白い理由の一つでもありますが。

未来的なストーリーだからというよりは、展開や演出上、それを通してしまうと成り立たない!

それとも、そこも狙いなの?という矛盾点について考察していきます。

矛盾①予知されなかった黒幕の犯罪

一番大きい矛盾点として挙げられているのが「予知されなかった犯罪」について解説します!

さらっと見ただけだと、私も「あれ?」と気になりました。

局長であり黒幕でもあるバージェス。

コリン・ファレル演じるダニー・ウィットワーを殺害してしまうのです。

つまり、この犯罪は予知されていなかったということになります。

プリコグは事件を予知することが仕事のはずです。

それなのに、なぜ予知されなかったのか?

考えられる理由は2つ。

一つは、プリコグの肝ともいうべきアガサがいなかったから。

思い出してみると、あの時アガサは、トム・クルーズ演じる主人公のジョンに連れ去られていました。

3人いたプリコグですが、一番優秀なのはアガサです。

アガサがいなかったことで、他の2人だけでは予知がうまくいかず漏れてしまったのではないでしょうか?



矛盾②矛盾すら矛盾ではない。

言葉遊びのようになってしまいました。

そもそもプリコグたちは予知能力者です。

未来を決定しているわけではないですよね?

つまり、未来は連続予測と言えると思いませんか?

変化しつづけていきます。

例えば、人の行動や思考が大きな流れだとします。

その大きな流れや、途中発生する波紋などを予知して総合判断するのがプリコグたち。

逆パターンが起こる可能性もないとは言い切れないよね?と思ったんです。

そう考えると、矛盾しているようでいて、それすらも大枠では未来。

予知と予測が追い付くか否か。

どのタイミングで切り取られたものか?

そこがプリコグたちの難しさともいえそうです。

言い換えれば「人が人を予知して管理する」

という、映画のテーマと深くかかわっていように感じます。

誰かが矛盾があるとか書いてるけど、それは理解が浅いですよね。主人公がボールを見て殺人を犯す、その全部が運命というか未来であり、その予知通り動いてしまう、まぁ結局は未来変えてしまいますが。僕から言わせると、プリコグは殺人を思い止まる事まで予知出来なかったのか、そっちの方がおかしな話で、でもそれがマイノリティーリポートて事なんですかね。引用元:Amazon口コミ

口コミでも書いていらっしゃる方いましたね。

犯罪の予知ができるなら、犯罪を留まる予知もあってよいですよね。

映画にしきれない!と言う部分はさておき。

むしろ、この点にすら、意図的なものを感じたのは私だけでしょうか?

ある意味『取捨選択』です。

大きいもの、強い影響が出るものに目を向け、小さな犠牲は目をつぶる。

どこか、今の世界への反発心が表現されているようにも感じられました。




マイノリティリポートの矛盾を解説!目玉の手術で失明しなかった理由を考察!

映画でもかなり印象的な、目玉の手術シーンについて考察します!

マイノリティ・リポートでは、網膜認証システムが必要とされています。

つまり、目玉が鍵の代わりを果たしているんです。

主人公のジョン・アンダートンは逃亡する際に、目玉を移植する手術を行いました。

もちろん、身元を偽装するという目的です。

プリコグからの身元確認を逃れるためでもあります。

ジョンが手術をしたとき、医師から

「12時間たたないうちに目を開けると失明する」

と注意されていました。

にも関わらず、小型ロボに見つかって、手術したばかりの目を強制的に検査されてしまう。

というシーンがありました。

結果、失明しなかったんですよね。

失明せず、小型ロボもスルーできるって、どっちなん?

と矛盾を感じた方もいるのでは?

私も一瞬どきりとしたので考察してみました。

手術後12時間経っていないのに失明しなかった理由。

基本、ロボットにチェックされるのは網膜ですよね。

圧をかけられるわけではないので、負担が少な目だったことも1つ幸いなのではないでしょうか?

そもそも現代では不可能な領域である眼球手術。

網膜は、目だけじゃなくて脳とのつながりも関わってきます。

現代で言えば、そもそも、眼球をつなげても見えるようにはならんよ?

という状態だと思うのですが。

マイノリティリポートの世界では目玉の手術自体、さらっと行われていました。

闇医者だけど腕が確かなので、脳神経に長けている何かがあって接合がものすごく上手だった?

とも考えました。

その筋でいけば、目を開けるというのも過度な刺激を受けたらどうなるかわからないよ!

できるだけ12時間は安静に…という最悪パターンの予告時間だったのかもしれませんね。

ロボットに目をチェックされたとき、6時間くらい経過していました。

包帯をとったのが片目だけで、刺激がなかったのでギリギリセーフ

描写がなかっただけで、片目が見えにくい状態から回復していなかったのかもしれませんよね。

 

残念ながら、目玉の手術で失明しなかった理由は映画でも具体的な説明はされていませんでした。

なので、あくまでも考察の範囲ではあるのですが…

マイノリティリポートは2002年公開の映画で近未来という設定です。

予知能力も進化して大きく認められたり、導入されているシステムの進化も大きい。

昨今、携帯やスマホでも指紋認証より顔認証が多くなってきています。

現に指紋認証では写真から指紋を偽装できてしまったなんて話もありましたね。

描かれている未来が、あまりにもリアルなんですよね。

私達の未来もそう遠くない中で、近い状況が起こるのではないか?

そんなハラハラ感もチラリと頭をよぎります。



マイノリティリポートの矛盾を解説!映画の意味を考察!

マイノリティリポートは、「プリコグ」と呼ばれるシステムを利用した近未来を描いています。

簡単にいうと警察はプリゴクを使って未来を予知し犯罪を未然に防ぐため動いています。

主人公はトム・クルーズ演じるジョン・アンダートン。

プリコグの部門長を務めていました。

どんな話なのかと言うと…

ジョン・アンダートンはある事件をきっかけにプリコグに疑問を抱くようになります。

そのシステムが『間違いを犯す可能性』に気付いてしまうんです。

そんなある日、ジョン・アンダートン自身が未来の殺人犯として予知されてしまいます。

ジョンは逃亡しながら、自らの無実を証明するため、真相を解明しながら奔走する。

という物語です。

映画の争点でもあり、一番伝えたいことというのが、

「未来予知された殺人は罪になるのか」ということへの問題提起です。

これが作られた2002年当時は今ほど人工知能の発達は進んでいませんでした。

昨今は、AIなど急速な発展を遂げています。

機器だって、携帯やタブレットに留まらず軽量小型化、性能の進化は著しいですよね。

今はなんだか十分に、身近であり得そうな話の展開なんですよね。

「実際に犯していない犯罪で逮捕されてしまう」という行為。

倫理的な観点から果たしてどこまで許されるのでしょうか。

刻一刻と変化する未来に、そもそも予知段階で人を裁けるのか?

未然に防ぐことを求められながら、どこまで許容しどこに政界を求めるのか?

或る意味、とても身近でありながら、とても難しい判断基準ですよね。

マイノリティ・リポートは、SFとして楽しむのも楽しいです。

しかし「未然」という観点を意識して映画を観た時、私は深さとジレンマを感じました。




マイノリティリポートの矛盾を解説!プリコグとは?

またこの映画を観る上で欠かせないのが「プリコグ」です。

この「プリコグ」というのは”PreCrime”(プレクライム)の略称。

犯罪前処置(または犯罪前処置)とは、犯罪の発生を実際に起こる前に予測できるという考え方。

犯罪がまだ発生しておらず、また犯罪が既成事実であることを示唆する、時間的パラドックスを体現している。 引用元:Wikipedia

予知ができる特殊な能力を持つ「先知者(プリコグ)」で構成された集団。

未来を予知し犯罪を未然に防ぐためのシステムとして登場します。

未来の犯罪を予知し、情報を提供することで犯罪を未然に防ぐことが目的。

プリコグは警察組織とも連携しています。

絶対的のように信頼されるシステムでありながら、そこには、大きな疑問も生じるのです。

それは『実際に起こらない段階で犯罪として成立させてしまう』ということ。

プリコグはそういったパラドックス(見かけ上の矛盾,倫理的な矛盾)をはらんでいます。

もし、そのプリコグが誤った判断をしてしまったら…?

どのような問題に発展し、どう解決していくのか。

これこそ、マイノリティリポートの見どころです!



『マイノリティリポート』は原作と結末が違う?解説と感想

『マイノリティリポート』は原作をもとにスティーブン・スピルバーグ監督が作った映画です

SFの作品に定評があるフィリップ・K・ディックの短編小説が原作です。

ブレードランナーやトータル・リコールの原作を書いた小説家でもあります!

実はマイノリティリポートは、原作小説とは映画で結論が全然ちがうように感じます!

※後半ではネタバレありで解説しています!気になる方は飛ばしてくださいね。

主な設定は同じなのですが、結論はまるで違っているのです。

ストーリーの構成で言えば、

原作での方が、わかりやすいというか納得しやすいです。

映画の方が『観せる』要素に重点がくるからでしょうか?

緊迫感が強く、端折っている内容もあるため物語の全体像が見えにくいように感じました。

殺人を予言した二人のプリコグも、同じ未来を予言したわけではない。まず、第一のプリコグが殺人を予言する。それを知ったアンダートンが殺人を止めると予言するのが第二の報告。しかし、殺人を止めることが警察にとって不利益になると知ってアンダートンは殺人を犯すことを予言するのが第三の報告なのだ。

プリコグ達は変更される時間軸を順に予測しただけだった。その結果、たまたま殺人という予言が重なり多数報告となったのであり、実際は三つの少数報告があったに過ぎない、というのがこの話のオチなのだ。引用元:https://yoshinori-hoshi.hatenadiary.jp/entry/2014/10/10/104418

「マイノリティリポート」というタイトルも、映画だと何を指すのかわかりにくいです。

しかし原作の方では「マイノリティな証言をしている存在」がクローズアップされています。

証言(リポート)を行っているマイノリティ(少数派の)な先知者の語り。

これが、そもそも見えてこないので、

『トム・クルーズが殺人犯に仕立てられる物語。』のように感じられてしまいます。

しかし、実際の原作では、局長のほうの殺人預言が主軸。

局長とトム・クルーズへの予知とが交錯してしまうことで、巻き込まれていく様を描いています。

結末は、まさかのオチ。

たまたま殺人という予言が重なってしまったが、実際には少数の報告があっただけ。

少数の報告=マイノリティリポート」と名付けられたわけですね。

原作を知ると、なるほど!なスッキリ感(笑)

個人的な感想として思うところは、やはり定義されているパラドックスでしょうね。

現段階で犯罪を起こしていないのだから、潜在的犯罪者と呼ばれ捕まる必要はないと思うのです。

別の方法で犯罪を防ぐことができる可能性を探せばよかったのにね!とは思います。

結局、犯罪予防局に泥がついたとに変わりはありませんし。

数字や予知、現状の問題を取り上げただけでは未来は確定などしないのです。

最後に局長から銃を向けられたジョンが言った一言に尽きると思うのです。

「自分の未来は自ら望む通りに変えられる。あんたにそのチャンスはまだ残っている」

ラストシーン。

予知は予知として実行されていましたが、予測とは違う道筋でした。

ジョンに諭されたことで、自分の犯した罪やを償う決心をした局長。

ジョンに許しを乞いながら(ここは予知通り)ジョンに向けていた拳銃を自分に向けます。

自分の命を絶つという結末をむかえ、プリコグたちの組織も解体されます。

皆がそれぞれの穏やかさを取り戻すエンディング。

少しほっとしつつも、なかなか複雑なストーリー展開といえました。

原作を読んでみたい方は、ハヤカワ文庫から日本語訳が出版されています。

ディック作品集という短編集に入っていますので読んでみてはいかがでしょうか?

 

「自分の未来は自ら望む通りに変えられる。あんたにそのチャンスはまだ残っている」

私は、ジョンの言ったこの言葉が大好きです。

映画に込められている意味や思いの全てがあると思いました。

全ては自分次第、どんな道だって自分で作りだしていけるのです。

そう、私だって、あなただって。



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