PR

インサイドヘッドを心理学や脳科学からも考察!悲しみの役割と喜びの理由。

深くてやばい!
記事内に広告が含まれています。

インサイドヘッドを心理学や脳科学的に解析しても面白いんです!

なぜ悲しみと喜びが迷子になったのか?

心理学で読み解くと外ならぬ理由がありました。

インサイドヘッドは私たちの実生活にも役立つ、感情のトリセツです!



インサイドヘッドを心理学や脳科学からも考察!悲しみの役割と喜びの理由。ライリーを動かすのは脳?感情?

感情が先か脳(伝達物質)が先か?

インサイドストーリーは実に奥深い映画です!

ライリーに起こる出来事。

どれもがライリー自身の問題に見えますよね?

私はインサイドストーリーを観て、ふと、不思議に感じたんです!

ライリーの精神が崩れてしまったのは

感情の問題なのか?

脳(伝達)問題なのか?

ということ。

それは、このシーンから感じました!

引っ越して寂しいライリーに、新しいチームメイトの話しばかりする友人。

時同じくしてイカリが感情ボタンを操作してしまいます。

すると、ライリーは寂しさと苛立ちがMAXに。

怒って電話を切ってしまいます。

私はこのシーンを見て疑問がわいたんです!

ある『出来事』に対して、感情たちが感情ボタンを操作すると、ライリー自身にその感情が発動します。

すると、ライリーは衝動的ともいえる行動をとってしまったり、

ライリーの人格を作っている特別な想い出でできた島が壊れたりします。

感情が動くから行動が起きるわけではなく

伝達物質(感情ボタン)があることで状態が引き起こされる。

ということですよね?

イカリがいるだけでは怒らないということです。

イカリが感情ボタンを押すから怒りわいてくる。

イカリが感情のボタンを操作しないように止めていることができれば怒りはわかない。

逆に、ヨロコビがいなくなり、ヨロコビが感情のボタンを操作できないと、ライリーは嬉しさや明るさを感じて表現することができなくなってしまいましたよね。

そんな微妙な違いのどこが不思議?

と思うかもしれませんが。

「変えられない、コントロールできない」と思っている感情行動。

私はその解決の糸口を示している!と感じたんです。



インサイドヘッドを心理学や脳科学からも考察!悲しみの役割と喜びの理由。性格は変わるの?

ライリーはカナシミとヨロコビがいなくなって、少しづつ性格に変化が起きます。

明るくて元気いっぱいだったライリーは、消極的で暗くなり、いじけがちになっていきます。

心理学的には、「性格」はそれほどシンプルなものでもないし、心の中に宿っているものでもありません。ある人が、ある行動パターン、思考パターンを持っているのは事実です。でもそれは、生まれつきの部分と、これまで育ってきた環境と、そして今現在の状況が作り出しているものです。

これらを総合して、私たちは、この人の「性格」と呼んでいます。

引用元:https://news.yahoo.co.jp/byline/usuimafumi/

ライリーの性格が変化したことも同様のことが言えそうですよね。

ライリーという性格が先にあるわけじゃない。

ライリーという人物が先にあって、

どんな特別な記憶のボールが蓄積するのか。

または、なくなるのかによって、ライリーという性格が形成されていました。

そう思うと『あの人は〇〇な人だ。』

という、見方も変化しそうだと思いませんか?

伝達物質のコントロールや、後天的に蓄積される行動や思考のパターンによって、人というのは180度変化する可能性があるということですよね!



インサイドヘッドを心理学や脳科学からも考察!悲しみの役割と喜びの理由。感情も記憶の島も記憶のごみ箱も繋がっている!

もう1つ私が面白いと思ったのは全体の動き!

感情たちが二手に分かれたまま、物語は進んでいきます。

動きがあるたびに、主人公のライリーの記憶が呼び起されたり、感情が動いて以前とは違う行動に出たりしていました。

①司令室以外の場所に飛ばされたヨロコビたちの行動。

②指令室内に残っているイカリたちの行動。

③ライリーの行動として現れる外の世界。

この3つの世界はそれぞれ単独で進んでいるように見えますよね?

ほぼ、同時に起こって繋がっています!

状況、感情、伝達物質、結果。

映画を観ればみるほど、

ライリーに起こっていることと、脳内で起こっていることが連動している様子がよくわかります。

 

インサイドヘッドでは5つの情動的な感情たちが大暴れ(大活躍?)します。

脳の構造を上手に言い表しているなと感じました。

いらない記憶やパターンを選別する部隊など、別の脳内伝達物質もキャラクターとして出てきます。

感情たちがいる指令室は大脳辺縁系(だいのうへんえんけい)の扁桃体部分かな?。

列車を使って移動した先は、側頭葉や海馬のような他器官かな?

などなど、大昔に高校の生物で習ったような記憶が引っ張り出されました。

これも、記憶の保管場所から抜け出てきたのでしょうか?

「記憶のごみ箱」に行ってなくてよかった!笑

インサイドヘッドには難しい言葉は全くでてきません。

日常的に起こりそうなアクシデントが描かれています。

感情や性格と思考パターンの関係性、

悲しんでいる人への対応や、感情をうまくコントロールできないのはなぜか?

など、私は、子供にもわかりやすく見せられるように描かれていると感じました。

さすが、ピクサー史上最高傑作と言われるだけありますね!

『記憶のごみ箱』で大活躍だったビンボンについてはこちら

「インサイドヘッド」ビンボンの最後はかわいそう?歌の伏線も。

ビンボンの最後が気になる方は、この考察も是非読んでみてくださいね!

 

インサイドヘッドを心理学や脳科学からも考察!悲しみの役割と喜びの理由。カナシミやムカムカなどネガティブな感情は必要?。

脳科学や心理学では、感情の下位概念として、情動(emotion)という言葉が用いられる。本作ではヒトの基本的情動として、喜び、悲しみ、怒り、嫌悪、怖れの5つ 引用元:astavision

ベースとなる5つの感情が擬人化されています。

喜びヨロコビ、楽しい気持ちにさせる担当。

怒りイライラ、闘争心、正義感からの行動には必要ですね。

恐れビビり、危険を避け安全でいるために必要

嫌悪ムカムカ、嫌なものを遠ざけます。

悲しカナシミ、映画では謎とされています。

ストーリーの中で、本人もわからないと言います。

 

これは私の考察ですが、カナシミは寄り添うことが得意でした。

言い換えれば、自分を労わり、癒す。

ことができるということです。

それに、ポジティブ(喜び)を感じるには、ネガティブ(悲しみ)の存在が必須です。

美味しいものを食べたいなら、空腹は最大の調味料!

と同じこと。

幸せを感じるためには、何が不幸かわからなくちゃ感じられないんです。

ネガティブに思える感情も、実は裏側では大事な役割も持っていることがわかります。

インサイドヘッドの原題は『インサイドアウト』です。

感情と衝動、ポジティブとネガティブ。

カナシミとヨロコビ、幸せと不幸せ。

私は、改めて、全て対になっていて表裏の関係性なんだなと思いました。



インサイドヘッドを心理学や脳科学からも考察!悲しみの役割と喜びの理由。思い出ボールと思い出の保管場所、記憶の島。

ライリーが感じたことや経験したことは「思い出ボール」となって、頭の中に入ってきます。

思い出ボールは毎日できてくるので、当然分別されてダクトから長期保管場所へと運び出されます。

悲しいこと、嫌なこと、記憶から消えていくものが行く先について、

私は、ビンボンが言っていた言葉が的を得ているなと思いました。

『記憶のごみ箱という別世界に来たようなもので、戻れない。』

なるほどと思いませんか?

逆に、特別な思い出は司令部の中にそのまま保管されます。

特別なボールでライリーらしさという性格が作りあげられています

例えば、ライリーが大好きなアイスホッケー。

アイスホッケーの特別に強い良い思い出はそのまま残ります。

ホッケーが大好きという性質ができて、ホッケーの島ができました。

おふざけの島、友情の島、正直の島、家族の島とできていきます。

更に、感情たちが動きライリーの行動に変化が起こると、島に影響がでます!。

ヨロコビたちがいなくなり、大混乱のイカリたち。

ライリーが幸せじゃないのは引っ越したからだ!。

ライリーが生まれ故郷に戻ったら幸せを感じられるはず!と、暴走し、

ライリーは母親のカバンからクレジットカードを盗んでしまう。

そのせいで「正直の島」が崩れてしまいます。

前半で書いた、友情の島が崩れた時も同様ですね。

頭に血が上るとか、感情的になる。と言われるように、

強い感情が高まって、伝達物質が制御できない状態で放出されると、衝動的な行動を引き起こしてしまったりもするんですね。



インサイドヘッドを心理学や脳科学からも考察!悲しみの役割と喜びの理由。司令部には喜びが不可欠?感想とまとめ。

喜びと悲しみがいなくなり、他の感情が混乱を始めると、

不安や怒り、嫌悪感でいっぱいになってしまう。

笑顔が消えて、明るく考えることができなくなってしまう。

自分でも、どうしていいかわからないわけですよね。

悲しみに寄り添って、表現し喜びや元気にもっていくことで、反発ではなく調和が生まれる。

とイメージしてみてはどうでしょうか?

 

インサイドヘッドを心理学や脳科学の視点でみたとき。

私には、ただのエンタメとは思えませんでした。

頭の中の伝達物質の誤作動や、思考のパターンが現実を作りだす様子を上手に使って、

性格とは何なのか?感情と行動が裏腹になってしまう理由。

人は変化できるのかといった、幼少期からの人格の形成や、成長の過程までが、実にわかりやすく描かれています。

全ての感情はすべて大事な要素です。

お互いに生かし合いながら精神状態をコントロールしています。

そのコントロールがうまくいっているからこそ幸せを感じられる。

最後の感情ボタンを操作するのはヨロコビの役割であったのでしょうね。

 

もう1つメッセージが込められているように感じました。

あくまで私の推測ですが…。

最初に生まれリーダー格のヨロコビ。

前半、ヨロコビ達はカナシミをどこかで認めていませんでした。

少しづつ理解を深めていくヨロコビの変化を通じて、

皆がいるから自分も生かされる。

自分がいるから皆も生かされていく。

誰一人、欠けていいものなんてない。

というメッセージも込められているように感じました。

リーダーの位置にある、ヨロコビにとって大事なことですね。

 

インサイドヘッドはライリーの頭の中だけの物語ではありません。

私たちにもあてはまる心のトリセツみたいだと思いました。

喜びだけじゃない、悲しみや怒りがある自分だって愛しく感じられる。

自分の心がわからなくなっても大丈夫って安心できる。

毎日を生きる自分を少し誇れる。

そんな風に感じられる素敵な映画。

2024年6月14日に全米での公開が決まった次回作も楽しみです!

ビンボンの最後が気になった方、こちらで記事にしています。

 

「インサイドヘッド」ビンボンの最後はかわいそう?歌の伏線も。

 

『記憶のごみ箱』で活躍したビンボン。

ビンボンって誰なのか?

最後はどうなったのか?

ビンボンについての考察をぎゅっとまとめています!

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました